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ニセコのダチョウ牧場
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2016/08/09

  • どうしてダチョウを飼っているのか

    「どうしてダチョウを飼っているの?」と良く聞かれます。最近は「だちょうさんが可愛いからです」と即答したくなります(笑)どうしてだちょうさんを飼うのかを答えようとするととても長くなってしまうのですが、今回はダチョウという動物を飼うことが持つ意義について書こうと思います。地球が急激に温暖化していることはご存じかと思いますが、5500万年前にも5-9℃急激に上昇した時期があるそうで、PETMと呼ばれています。地球の歴史から見たらごく短い数万年の間温暖化が続いたことにより、多くの生物の絶滅や生物の進化などが起こったものと考えられています。だちょうさんの祖先は鳥類から分化して7900万年といわれていて、その説が正しければ、この急激な気候変動時代も生き延びて現在に至っているようです。ダチョウという動物は人類が家畜化し...どうしてダチョウを飼っているのか

  • 命を頂く事について

    今年もだちょうさんの屠畜をして、お肉を作りました。私は卵から愛情を持って育て、敬意をもって接し、心も身体も健康に育て、だちょうさんが必要以上に苦しむことなく済むように、その死が無駄なく活かされるよう丁寧に屠畜して、美味しいお肉にすることを目指します。口で言うのは簡単ですが、毎日の積み重ねが大切で、お肉にするときに答えが出ます。私は必ず屠畜した日にお肉や心臓を食べ、必要以上に怯えさせずに屠畜が上手く行ったかどうか、血抜きが成功したかどうかを確かめます。屠畜の状況を振り返り、解体しながら、脂肪付き方や内臓の状態を確かめ、生育がどうであったか確かめます。生産者としての大切なデータなのですが、それ以外にもこういったお肉と向き合う時間は自分が生きている事、だちょうさんや様々な命に生かされていることを見つめ直す大切な...命を頂く事について

  • 重機を動かすときに思い出すこと

    今年も無事除雪のシーズンが終わりました。振り続ける雪を除雪する作業をしていると、10数年前に大型や大型特殊の免許を頂いた卒校式のことを思い出します。卒校式では校長先生から東日本大震災の事を聞かされました。震災では多くの建物や道路が壊れ、震災がれきの撤去等に重機による作業が長時間必要であった事。現場に多くの重機は有ったけれども、昼夜動かすにはオペレーターが足りなかった事。校長先生の涙がにじむ目と少しうわずった熱のこもった声から無念さを感じ、若い君たちに期待しているという言葉に宿る校長先生の使命感に心動かされました。あのお話が無ければ、重機を扱う事は技術を磨く貴重な機会と思えず、ただの作業になっていたようにと思います。ぬかるんでいたり、挟所であったりする難しい環境も克服できれば、いつか災害現場でお役に立てるか...重機を動かすときに思い出すこと

  • 寒いニセコでだちょうさんが大丈夫な理由

    アフリカの砂漠で現存しているだちょうさん。あまりにも気候の違う、ニセコのような寒いところで飼われているだちょうさんが大丈夫なのか心配になりますよね。私は雛がある程度大きくなったら暖房を使わずに育てています。なんとなくかわいそうに感じますよね。しかし、実は起源までさかのぼると寒いニセコでも大丈夫な理由が分かります。だちょうさんの祖先は恐竜から進化した小さな鳥でした。この鳥が恐竜の絶滅して天敵が減った地上で繁殖し、飛べなくなった鳥の一部がだちょうさんの祖先といわれています。そのだちょうさんの祖先がいたところがどこだと思いますか。きっと皆さんは何となくだちょうさんが現存しているアフリカ大陸かと思いますよね。人類はアフリカ大陸から拡大していったといわれていますし、何となく生物共通の起源と感じやすいのかもしれません...寒いニセコでだちょうさんが大丈夫な理由

  • 今日は食品ロス削減の日

    今日は食品ロス削減の日。牧場ではだちょうさんに出来るだけのびのび過ごしてもらいながら、その恵みとして卵を頂きます。濃厚飼料をたくさん与えて、照明を操作したり、飼料を制限したりして産ませるのではなく、草の栄養価が高く、日が長くなる時期に産んでもらいます。だちょうさんに負荷をかけず、仲間として長く生きてもらいたいと考えています。夏は完全に放牧し、自然に好きな相手と交配して産まれる卵はほぼ有精卵です。密になるほど多くは飼わず、環境からのストレスを減らし、本来持つ高い免疫力を保ち、抗生物質や薬剤を生涯使わないで育てます。実は私が牧場を手伝い始めた頃、卵を捨てる仕事がありました。卵を販売したり、孵化したりするには余ってしまっていたからです。使い方さえ間違わなければ美味しく食べられる卵であり、無駄にしない事を考えて、...今日は食品ロス削減の日

  • メディアと精神科病院にいる患者さん。

    最近は色々なメディアさんにとりあげて頂く機会が増えました。バラエティー番組や新聞等が様々な側面から取材してくださり、多くの方が牧場に関心を持っていただけてありがたいですね。今日はイッテQという番組にとりあげて頂いたのですが、多くの人が観られている番組だそうです。こういう機会を頂いた際は精神科病院で関わっていた患者さんが観てくれたら良いなと思います。私が勤めていた頃は保護室と呼ばれる部屋以外に個室はなく、個人のTVもない環境でしたから、食堂兼談話室のような広間で、看護師さんがチャンネルを決めていました。社会的入院と呼ばれる状況の方が多く、退院はもちろん、外出もほぼ出来ない方ばかり。家族とも疎遠な方々はこのコロナ禍で一層外の世界から離れてしまっているでしょう。私は守秘義務やプライバシーの観点から外で会っても話...メディアと精神科病院にいる患者さん。

  • 雛が孵る時期は死んでしまう子もいます。

    続々と雛が孵る時期は殻を破れず孵らない子や立てないまま衰弱していく子たちがいます。罪もない雛たちが、私に何かを問うような目つきで鳴き、もがきながら死んでいくさまを私は直視しなくてはいけません。数え切れないほどの彼らの死を見てきて、彼らに限らず、多くの命をいただきながら生かされている意味を問われる時期です。雛が孵る時期は死んでしまう子もいます。

  • 今日は有島農場無償解放から100年です

    7/18日は有島農場無償解放百周年にあたる日無償解放当時、有島武郎さんは多くの想いを農民に託しました。その後、ニセコ町では数々の新しい産業や試みが行われ、多くの挫折を経て、それでもなお、新たな試みが絶えず生まれ、助け合いながら、育まれ続けるニセコでは有島武郎が遺した「相互扶助」という言葉が大切にされてきました。これからも世界は変わっていくでしょうが、変わらずに大切にし続けていきたい価値ある言葉ですね。彼はまた自然は人類全体の共有する財産であり、自分の財産だからと無碍に扱う事がないようにと農民に戒めました。私もこの想いを大切に心に留めて、これからも淡々と勤めなくてはならないですね。写真は解放当時の農民が手彫りした手水鉢に花を飾らせて頂いたものです。当時の苦労された方々に想いを寄せられるように今年は飾らせて頂...今日は有島農場無償解放から100年です

  • 20数年だちょうさんのおやつ代は値上げしていません。

    値上げのニュースを良く聞きますね。皆さんも心悩ますことが多いでしょう。もうこれ以上聞きたくない方も多いのではないでしょうか。動物園などの施設が入館料や入園料を値上げしていますね。もちろんだちょう牧場にも様々な影響がありますが、おやつ代の値上げはしません。ちなみにだちょうさんのおやつはコーンです。こちらも高くなっています。お客さんがおやつやりをやりたいという声を受けて、餌箱を設置し始めてから20数年経ちますが、その間にコーンの価格は3倍になっています。そんな中、だちょう牧場のおやつの値段は変わっていません。実は内容量がまちまちだったものを数年前から量るようになり、量を増やしました。ただ、このサイレント値下げに気づく方はいらっしゃらず、たくさん入っているので二つはいらないとおっしゃるお客さんが増えた気がします...20数年だちょうさんのおやつ代は値上げしていません。

  • 幻のこいプリンについて

    人気商品「幻のこいプリン」にはこだわりがあります。今回はその名前の由来も交えて書こうと思います。そもそもこの牧場で生まれたダチョウ卵をプリンにしたかった理由はたくさんあります。①ダチョウ卵の細胞は全生物の中で一番が大きく、卵黄球の大きさから鶏卵以上になめらかでねっとりとした食感が得られるという研究結果がある。②ダチョウ卵を割ると中身が大量である点や凝固点が高い点などに配慮したレシピがないため、卵を美味しく調理できない可能性が高くその結果、「大味」「美味しくない」といった評価を得ている可能性がある。③日本全国の養鶏場に比べて圧倒的に飼養密度が低い環境で動物本来の力を発揮させる環境で育てていることの貴重な卵であり、「美味しくない」という評価になることは残念。④ダチョウ卵は鳥の卵の中では体の割に最も小さな卵でありなが...幻のこいプリンについて

  • 脱走しているけれどものびのびとしているだちょうさんと関わりながら感じたこと

    ボスに追われて脱走中ですが、のびのびしているだちょうさんの写真を撮りました。GWは牧場に来るお客さんが多いので、私はいつも忙しなく働いています。そんな中で、脱走しているだちょうさんを連れて帰らなくてはならなくなり、最初は焦りました。しかし、なかなか帰りたがらず、のびのびしているだちょうさんの姿を見ながらいつの間にか自分が日々に忙殺されて、自然を味わうことを忘れていた事を思い出しました。生き物飼いというのは思うようにいかないことが多いですが、それもまた面白いもので、気づきがありますね。GW明けは憂鬱になる子どもと大人が多いようですが、置かれた環境が辛いなら逃げ出すというのも良いかもしれません。だちょうさんは逃げることに特化して、現代まで生き延びてきた最も古い鳥の仲間です。逃げることは悪い事ではなく、生き延びて、何...脱走しているけれどものびのびとしているだちょうさんと関わりながら感じたこと

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