昔の北京の商店の看板(3)
小旅館幌子柳の枝で編んだ笊籬(そうり。ゆでた麺やワンタンを鍋からすくい上げる網じゃくし、揚げざる)の模型をつるして幌にした。昔、北方で旅行し外出する者は皆馬に乗って出かけた。民間の風習で人が出発する時に、餃子を作って見送り、到着すると麺を作って歓迎した。月日が経つうちに、「上馬餃子、下馬麺」の俗語ができた。餃子も麺も、茹で上がると、「笊籬」を使って鍋からすくい上げた。したがって小店が「笊籬」を幌にするのは、寓意(他の事物に託してほのめかす意味)が深遠で、旅人に我が家に帰って来たかのような暖かみを感じさせたのである。看板の効果招幌(看板)は、物象広告(客観的な事物の広告)として、設置や制作の精緻さ、奇抜さは、ただ店の入口を飾るだけでなく、流通の領域でも、かなり重要な役割を果たした。商人たちは巨額の投資を惜し...昔の北京の商店の看板(3)
2024/05/14 16:14