著者 高野 和明出版社 文藝春秋 妻を亡くして以来、全国紙の社会部記者という第一線の仕事に対する意欲を失った松田は、女性誌の取材記者として糊口をしのいでいた。政治家の汚職を追及していた日々は今や遠く、目下取り組んでいるのは幽霊話の企画ものだ。読
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著者 高野 和明出版社 文藝春秋 妻を亡くして以来、全国紙の社会部記者という第一線の仕事に対する意欲を失った松田は、女性誌の取材記者として糊口をしのいでいた。政治家の汚職を追及していた日々は今や遠く、目下取り組んでいるのは幽霊話の企画ものだ。読
著者 朝井 まかて出版社 PHP 長崎の老舗見世で奥奉公するゆきに縁談がもちあがる。宴で阿蘭陀料理を供した際にやってきた料理人丈吉がゆきを見そめたらしい。木箱を運び入れるのを手伝ったからかと思っていたゆきだが、実はゆきの食べっぷりが気に入ったのだと
著者 藤野 可織出版社 講談社 本書に収められた9篇のいずれにも「青木きらら」が登場する。彼女自身が語り手のものもあれば、主人公のあこがれのアイドルだったり、河川敷に捨てられた惨殺死体だったりする。「青木きらら」は、いわば現代社会を象徴するよう
著者 桐野 夏生出版社 毎日新聞出版 世界中どこにいても瞬時に最新ニュースを知ることができる現代だが、文字だけのニュースよりも映像によるニュースが臨場感および衝撃を与えるのは変わらない。紛争や天変地異、さまざまなニュース映像のなかでも、殺害の
著者 高瀬 隼子出版社 集英社 雑踏や駅の構内でスマホを見ながら歩く人たちは、向こうから来た人が必ずよけてくれると思っているのだろうか。そうではないことを直子は知っている。体格のいい婚約者の大地には、「ながら歩き」の人とぶつかりそうになったこと
著者 井上 荒野出版社 祥伝社 後先考えず行動する友だちに手を貸して、どんどん窮地に陥るという女ふたりの逃避行を描いた映画『テルマ&ルイーズ』は、絶望的な結末に迷わず突き進む女の友情がすがすがしさを感じさせる名作だった。その題名をもじったような本
著者 青山 文平出版社 文藝春秋 十返舎一九の『東海道中膝栗毛』や曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』などの人気本には目もくれず、漢籍や仏書、歌学書、国学書といった学術的な書物を扱う松月堂の平助には誇りと夢があった。単なる本売りではなく、いずれは版元
著者 重松 清出版社 中央公論新社 少子高齢化時代のいま、日本が直面しているのが空き家問題である。空き家率13.6%(2018年)、すなわち7軒に1軒が空き家で、それは空き家一軒にスイス人が一人ずつ住んだとしてスイスの全人口がまるごと収まってしまう数であ
著者 三浦 しをん出版社 新潮社 三日月ホテルに勤務して15年、生来人あたりのいい続力は、ホテルマンという職業はまさに自分の天職だと日々感じている。そんな彼が、真夏の日差しのもと、仕事の依頼で初対面の人の家に向かう。しかし、「線路沿いの道を五分
著者 桜木 紫乃出版社 毎日新聞出版 宗教団体が起こした無差別テロ事件の実行犯として指名手配された啓美だが、実際はたまたまその日、実行犯と行動をともにしただけで、事件については何も知らなかった。だが、無実であると証明するものはなにもない。その
著者 乗代 雄介出版社 文藝春秋 クラスのなかでも普段はそれぞれ別の友だちといる高校生が、修学旅行という特別な行事で同じ班になる。行き先は東京、まる一日が充てられる班行動は、あらかじめ計画表を担任に提出して計画通りに行動しなければならない。その計
著者 伊坂 幸太郎出版社 角川書店 東京発の東北新幹線「はやて」に乗り、トランクを盗んで上野で降りる。その「簡単な仕事」も世界一ツキのない男、七尾がやると次々にトラブルが発生して上野で降りることができない。それどころか七尾の同業者同士のいざこざ
著者 姫野 カオルコ出版社 光文社 昭和の時代、たいていの親は子どもがマンガを読みふけるのにいい顔をしなかった。そんな親の目を盗んで読んだマンガのストーリーは、秘め事のスリルとともに長く少女の心に残る。同時に、主人公はいつも美しい少女で、どんな
著者 池井戸 潤出版社 集英社 亡き父が愛したハヤブサ地区に居を構えた作家の太郎は、誘われるまま地域の消防団に加入する。のどかな土地での和気あいあいとした閑職と考えていた太郎だったが、すぐにそれが思い違いだったことに気づく。ボランティアとは思
著者 万城目 学出版社 文藝春秋 さらさら流れる鴨川に架かる橋から望む大文字山。京都のそんな爽やかなイメージは夏の酷暑と冬の底冷えを一度でも経験すると雲散霧消する。京都の大学で学んで4年、夏休みには京都脱出を至上としていた「俺」だったが、休み前に
著者 佐藤 厚志出版社 新潮社 大地震と津波がすべてを奪ったあの日を祐治はいまだに心のなかで清算できずにいる。あれから時が経ち、街や道路は整備され、かつての惨状の痕跡はほとんど消し去られた。震災後の苦境時に亡くした妻や、再婚したがうまくいかなか
著者 窪 美澄出版社 新潮社 白皙の詩人、中原中也は、その才を惜しまれつつ若死にした。まだ学生だった中也の才能を見抜き、彼のミューズとして中也を支えた年上の女、長谷川泰子の生涯を描いたのが本書である。女優を夢見たが芽が出ず、男たちに愛され求めら
著者 林 真理子出版社 講談社 「事実は小説よりも奇なり」というが、逃亡犯たちについてのノンフィクション『逃げるが勝ち 脱走犯たちの告白』のなかで著者の高橋ユキと対談した道尾秀介は、事実をそのまま書いたら小説はかえって嘘くさくなるといったコメン
著者 黒川 創出版社 新潮社 人の記憶は不思議なもので、曖昧なところと妙に鮮明なところがある。誰かと出かけたときの些細な会話は覚えているのに、なぜいっしょに出かけたのかが思い出せなかったりする。著者の分身とおぼしきミツオが20代のときに取り組ん
著者 凪良 ゆう出版社 講談社 瀬戸内海に面した小さな島にはプライバシーが存在しない。暁海の父親が愛人宅から戻ってこないことや、櫂が京都から転校してきたのは母親が男を追いかけて島にやって来たからだと誰もが知っている。いわば島の異分子である暁海と
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著者 高野 和明出版社 文藝春秋 妻を亡くして以来、全国紙の社会部記者という第一線の仕事に対する意欲を失った松田は、女性誌の取材記者として糊口をしのいでいた。政治家の汚職を追及していた日々は今や遠く、目下取り組んでいるのは幽霊話の企画ものだ。読
著者 朝井 まかて出版社 PHP 長崎の老舗見世で奥奉公するゆきに縁談がもちあがる。宴で阿蘭陀料理を供した際にやってきた料理人丈吉がゆきを見そめたらしい。木箱を運び入れるのを手伝ったからかと思っていたゆきだが、実はゆきの食べっぷりが気に入ったのだと
著者 藤野 可織出版社 講談社 本書に収められた9篇のいずれにも「青木きらら」が登場する。彼女自身が語り手のものもあれば、主人公のあこがれのアイドルだったり、河川敷に捨てられた惨殺死体だったりする。「青木きらら」は、いわば現代社会を象徴するよう
著者 桐野 夏生出版社 毎日新聞出版 世界中どこにいても瞬時に最新ニュースを知ることができる現代だが、文字だけのニュースよりも映像によるニュースが臨場感および衝撃を与えるのは変わらない。紛争や天変地異、さまざまなニュース映像のなかでも、殺害の
著者 高瀬 隼子出版社 集英社 雑踏や駅の構内でスマホを見ながら歩く人たちは、向こうから来た人が必ずよけてくれると思っているのだろうか。そうではないことを直子は知っている。体格のいい婚約者の大地には、「ながら歩き」の人とぶつかりそうになったこと
著者 井上 荒野出版社 祥伝社 後先考えず行動する友だちに手を貸して、どんどん窮地に陥るという女ふたりの逃避行を描いた映画『テルマ&ルイーズ』は、絶望的な結末に迷わず突き進む女の友情がすがすがしさを感じさせる名作だった。その題名をもじったような本
著者 青山 文平出版社 文藝春秋 十返舎一九の『東海道中膝栗毛』や曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』などの人気本には目もくれず、漢籍や仏書、歌学書、国学書といった学術的な書物を扱う松月堂の平助には誇りと夢があった。単なる本売りではなく、いずれは版元
著者 重松 清出版社 中央公論新社 少子高齢化時代のいま、日本が直面しているのが空き家問題である。空き家率13.6%(2018年)、すなわち7軒に1軒が空き家で、それは空き家一軒にスイス人が一人ずつ住んだとしてスイスの全人口がまるごと収まってしまう数であ
著者 三浦 しをん出版社 新潮社 三日月ホテルに勤務して15年、生来人あたりのいい続力は、ホテルマンという職業はまさに自分の天職だと日々感じている。そんな彼が、真夏の日差しのもと、仕事の依頼で初対面の人の家に向かう。しかし、「線路沿いの道を五分
著者 桜木 紫乃出版社 毎日新聞出版 宗教団体が起こした無差別テロ事件の実行犯として指名手配された啓美だが、実際はたまたまその日、実行犯と行動をともにしただけで、事件については何も知らなかった。だが、無実であると証明するものはなにもない。その
著者 乗代 雄介出版社 文藝春秋 クラスのなかでも普段はそれぞれ別の友だちといる高校生が、修学旅行という特別な行事で同じ班になる。行き先は東京、まる一日が充てられる班行動は、あらかじめ計画表を担任に提出して計画通りに行動しなければならない。その計
著者 伊坂 幸太郎出版社 角川書店 東京発の東北新幹線「はやて」に乗り、トランクを盗んで上野で降りる。その「簡単な仕事」も世界一ツキのない男、七尾がやると次々にトラブルが発生して上野で降りることができない。それどころか七尾の同業者同士のいざこざ
著者 姫野 カオルコ出版社 光文社 昭和の時代、たいていの親は子どもがマンガを読みふけるのにいい顔をしなかった。そんな親の目を盗んで読んだマンガのストーリーは、秘め事のスリルとともに長く少女の心に残る。同時に、主人公はいつも美しい少女で、どんな
著者 池井戸 潤出版社 集英社 亡き父が愛したハヤブサ地区に居を構えた作家の太郎は、誘われるまま地域の消防団に加入する。のどかな土地での和気あいあいとした閑職と考えていた太郎だったが、すぐにそれが思い違いだったことに気づく。ボランティアとは思
著者 万城目 学出版社 文藝春秋 さらさら流れる鴨川に架かる橋から望む大文字山。京都のそんな爽やかなイメージは夏の酷暑と冬の底冷えを一度でも経験すると雲散霧消する。京都の大学で学んで4年、夏休みには京都脱出を至上としていた「俺」だったが、休み前に
著者 佐藤 厚志出版社 新潮社 大地震と津波がすべてを奪ったあの日を祐治はいまだに心のなかで清算できずにいる。あれから時が経ち、街や道路は整備され、かつての惨状の痕跡はほとんど消し去られた。震災後の苦境時に亡くした妻や、再婚したがうまくいかなか
著者 窪 美澄出版社 新潮社 白皙の詩人、中原中也は、その才を惜しまれつつ若死にした。まだ学生だった中也の才能を見抜き、彼のミューズとして中也を支えた年上の女、長谷川泰子の生涯を描いたのが本書である。女優を夢見たが芽が出ず、男たちに愛され求めら
著者 林 真理子出版社 講談社 「事実は小説よりも奇なり」というが、逃亡犯たちについてのノンフィクション『逃げるが勝ち 脱走犯たちの告白』のなかで著者の高橋ユキと対談した道尾秀介は、事実をそのまま書いたら小説はかえって嘘くさくなるといったコメン
著者 黒川 創出版社 新潮社 人の記憶は不思議なもので、曖昧なところと妙に鮮明なところがある。誰かと出かけたときの些細な会話は覚えているのに、なぜいっしょに出かけたのかが思い出せなかったりする。著者の分身とおぼしきミツオが20代のときに取り組ん
著者 凪良 ゆう出版社 講談社 瀬戸内海に面した小さな島にはプライバシーが存在しない。暁海の父親が愛人宅から戻ってこないことや、櫂が京都から転校してきたのは母親が男を追いかけて島にやって来たからだと誰もが知っている。いわば島の異分子である暁海と
著者 村田 沙耶香出版社 文藝春秋 幻想に惑わされず、高級品やブランド品を見ても冷静に原価を考えてしまう永岡にとって、「現実」を見極めることはこの世で一番正しいものだった。だが、家族や友人がブランド高級品に手を伸ばそうとするたびに原価を教えて「
著者 柚月 裕子出版社 文藝春秋 医療用ロボットを使い手術に要する時間をより短く、かつ精確に患部を取り除く。そうすることで患者の体への負担が減り術後の回復も早くなる。最先端技術を駆使するロボット支援下手術の第一人者である西條は、自他ともに認める
著者 宮内 悠介出版社 幻冬舎 19世紀後半のヨーロッパ発祥の芸術運動の会に因んで名づけられた「牧神(パン)の会」は、日本初の耽美派運動である。政治や社会問題を排除して「美とはなにか」を追究するという芸術思潮に賛同した木下杢太郎や北原白秋たちが発起人
著者 乗代 雄介出版社 小学館 父親が嫌いだからパパイヤ、母親が嫌だからママイヤ。そんなハンドルネームの女子高生2人がSNSで意気投合し、千葉の海辺で時を過ごす。 『旅する練習』や『皆のあらばしり』でストーリーに彩りと深みを与えていた風景描写は健
著者 高瀬 隼子出版社 集英社 衣津実はある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づく。理由を尋ねれば水道の水が嫌だという。夫の体臭は段々強くなり、髪や肌も浮浪者めいてくる。一緒に歩くと道行く人がさりげなく避けるのがわかる。こんな状態で電車通勤し
著者 マリオ・バルガス・リョサ (野谷 文昭 訳)出版社 岩波書店 20世紀初頭のコンゴとペルーにおける先住民への虐待を糾弾したアイルランド人、ロジャー・ケイスメントの生涯を追った物語である。大英帝国の外交官として人々に尊敬されていたロジャーは徐々
著者 木内 昇出版社 集英社 小説は作家が作り上げる世界である。架空であれ実在であれ、作家が登場人物たちの骨格を作り人格を帯びさせる。読書とは、いわば作家の創造した世界に身を置いた読者が、主人公の生を追体験をすることなのだ。明治を代表する建築家
著者 奥田 英朗出版社 集英社 群馬県と栃木県の境を流れる渡良瀬川の河川敷で若い女性の全裸遺体が発見される。10年前の未解決の連続殺人事件と同じ手口に、群馬、栃木両県警は騒然となる。当時、証拠不十分で容疑者を挙げられなかったことは、捜査にあた
著者 金原 ひとみ出版社 集英社 シングルマザーの作家、志絵は、コロナ禍による変化を余儀なくされた日常のなかで、最愛の娘との生活を手放し、年下の恋人と同棲を始める。これまで当たり前だったものが禁止事項となり、作家仲間との会食や編集者たちとの会合
著者 伊坂 幸太郎出版社 幻冬舎 猪苗代湖で催される音楽フェスティバルのパンフレットにショート・ストーリーを書いてほしい。そんな依頼から毎年のフェスティバルごとに楽しめる軽い読みものとして書かれた作品である。敵と競い合って秘密兵器を製造する組織
著者 井上 荒野出版社 角川書店 夫が急死したショックから立ち直れない実日子と、すっかり関係の冷えた夫と家庭内別居状態のまり。実日子の営む料理教室にまりが行くのは、マッチングアプリで知り合った男と会うための外出の言い訳だった。一方、料理教室の助
著者 島本 理生/辻村 深月/宮部 みゆき/森 絵都出版社 水鈴社 「はじめての〇〇」というテーマで直木賞作家4人が手がけた作品集は、それぞれの作品世界に沿った歌をボーカルユニットYoasobiが歌うという斬新な企画で話題を呼んだ。小説のとらえ方や感想が人
著者 吉田 修一出版社 文藝春秋 昭和を代表する大女優、和楽京子の資料整理のアルバイトを始めた一心は、瀟洒なマンションで京子本人と対面する。80代とは思えぬ魅力をたたえた彼女は、本名の石田鈴として素のままに一心に接する。長崎が同郷という縁もあり、
著者 原田 マハ出版社 幻冬舎 作品展が催されれば常に長蛇の列ができるゴッホとゴーギャン。その二大巨匠が、南仏のアルルで共同制作を試みていたことはつとに知られている。やがてふたりは訣別するが、この時期がふたりの才能を開花させたというのは世界の定
著者 桜木 紫乃出版社 新潮社 前作『緋の河』は、タレントのカルーセル麻紀をモデルに、生まれついた性とは異なる自分の居場所を求めて闘うトランスジェンダーの姿を描いた作品だった。「シスターボーイ」として東京で名を上げ、お茶の間の人気者となったカー
著者 呉 勝浩出版社 文藝春秋 日航機墜落や地下鉄サリン事件などの世間を騒がした大事件も、時の流れとともに風化する。阪神淡路大震災や東北地震などの天災ですら、直後の衝撃や被災者らの心の傷は時間が癒していく。だが、当事者たちがそれらを忘れることは
著者 山下 紘加出版社 河出書房新社 タイトルは、甲州弁で「悪態」のこと。母とふたりで90歳の祖母を介護する「あたし」は、なにかといえば悪態をつく祖母を「ばばあ」と呼び、別れた夫の母である「ばばあ」と血のつながりもないのに献身的につくす母親を「き
著者 高瀬 隼子出版社 集英社 子宮筋腫の摘出手術を受けて以来、性行為にうしろむきな薫は、体の関係がなくてもいいと言う恋人、郁也とつきあって三年になる。このまま穏やかな関係が続くのかと思っていた薫のまえに、郁也の子を妊娠したというミナシロさんが
著者 乗代 雄介出版社 新潮社 高校で歴史研究部に入っている少年が、研究対象の皆川城で妙な男と出会う。歴史のみならず植物や建築、多岐にわたる知識を披露する男は、少年の研究ノートにある古文書目録を見て目の色を変える。そして、少年にある調査の手伝い
著者 川上 未映子出版社 新潮社 各々味わいの異なる6作品が並ぶ。いずれも、世界中を混乱に陥れたコロナ禍が作品世界にも陰を落とすが、そこにあぶりだされるのは人が表に出さない仄暗い感情である。歯に衣着せぬ物言いが人気の美人ユーチューバーに憧れる