穀物生産は、適した土地で規模拡大を進めることが、企業経営において大切な戦略ですが、日本の自給率の向上につながるかといえば、良く検証しなければなりません。数十ヘクタールの耕作面積を誇る生産者が珍しくなくなってきましたが、それと同時に耕作放棄農地も増えています。それは、中山間地であったり傾斜地であったり、規模拡大には適さない土地がそうなっているのですが、現在、大規模経営に適さないそのような土地から生産される穀物は30~40%を占めるのではないでしょうか?今のような規模拡大だけに頼った食糧安保政策を進めていると、栽培方法や栽培品種などの改善で穀物生産が増加する要因を加算しても、10~20%の生産量が落ちるような気がします。国民の胃袋を満たすために、多額の農業予算を使用し、穀物増産をするはずが、逆になってしまうと...規模拡大と自給率について